@工房 : 家具職人日記
椅子の研究2
現在マエダ木工のオリジナルチェアの試作を行っています。
現状は試作2号機に手を加えた2号機改が出来上がっていて
実際に今その椅子に座りながらこのブログ書いています。
この試作に入る前には実はいろいろと研究を重ねています。
椅子に関する本を読みあさったり、過去の椅子の研究をしたり・・・
写真は名作と呼ばれる椅子の図面を、椅子のプロトタイプと呼ばれる
図に当てはめて座面の傾斜や、背もたれの位置を確認しているところ。
この図を見ると名作と呼ばれる椅子の形状と、プトロタイプが示す適切な
傾斜と背もたれの位置が驚く程一致している事が分かります。
ちなみに写真にあるの椅子の図面は、ウェグナーのザ・チェアとYチェア
そしてモーエンセンのJ-39です。
いずれも製造メーカーのホームページから3Dデータがダウンロード出来ます。
このような研究の成果もあって、座り心地に関しては
最初の試作の段階なかなか良い水準のものが出来たと思っています。
ただ椅子のデザインは他の家具と比べて難易度が高いです。
いつものごとく図面から3Dを立ち上げデザインしているのですが
どうも実際に作ってみるとイメージが違う・・・。
これは椅子特有の事だと僕は思っています。
他の家具は出来上がった時に感動が少ない位、3Dで仕上がりを確認出来ています。
もちろん仕上がりをイメージ出来る予備知識は必要ですが。
360度全方向からの視線を浴びる椅子は、細部の1mm、2mmといったレベルで
調整が必要です。
リデザインを重ね、1作目の完成までもう少しです。